2014.05.22

古靴小ネタ その2 ~超ロイヤル編~


IMG_1643.jpg


Florsheim Royal Imperialといえば
70年代末から展開され始めた当時のFlorsheimの最上級ラインというのは
多くの人が知るところでありましょうが、
その実、名前は派手になったもののクオリティはというと
せいぜい従来のImperialと同程度、もしくはそれ以下であるというのは
シューホリックの皆さんならある程度の共通認識ではあると思われます。

しかし。
一部のFlorsheim基地外の方ならご存知でしょう。
Royal Imperialの真のデビュー年は更に10年ほど遡り、
その時代の物はまさしくロイヤルと呼ぶに相応しいクオリティを誇っていたことを。
あえて「超ロイヤルインペリアル」とでも呼びましょうか。
今回は、その超ロイヤルインペリアルが俺の目の届くところにやってきたので
ちょいとレポってみましょうかという記事です。
続きは以下。



先日。
俺の行きつけの古着屋「UNPLUGGED」さんの
このツイートを見た時は心が踊りましたよ。





これのどの辺で心が踊ったのかは後述しますが、
兎にも角にも今必要なのは詳細の確認。
先日しばらく買わないかもとか言った舌の根も乾かぬうちにアレですが
これは俺サイズならば即確保の対象。
つーわけで

「サイズなんぼっすか?」
「7Cです」
「あっ大丈夫っす…」

残念。
まあ余計な金使わなくて済んで安心したのも事実ですが…w
とはいえ、そうそうお目にはかかれないこのレアな代物。
買えないにしろとりあえず実物は拝んでおきたい。
ということでUNPLUGGEDの方にお邪魔してきまして、
許可も得て写真を撮らせていただきました。





一見すると、いわゆるケン様ことKenmoorなのですが
通常のケン様と何が違うかお分かりでしょうか?





これはうちのケンゾウですが、違いが分かりますか?





このバックビューなんかもそうですが。
羽根部分や履き口のエッジに縫い目が出ないように
内側に革を織り込んだり上から被せたりと
非常に手の込んだ仕様になっているのがお分かりかと思います。
また、トゥのブローグのパターンも若干違ってスペシャル感があります。





こちらがライナー表記なんですが、
ちょいと見づらいですが「AI」と記されています。
これは恐らく、Shoesadictさん所有のStratfordと同じく
1968年1月の製造でしょう。
この前年の67年にFlorsheimは創立75周年を迎えています。
べじたんさんのこの記事の中盤に当時の広告が掲載されていますが、
そこで記念モデルのような形で打ち出されたのが
Royal Imperialの真のデビューということになるようです。
広告に載っているイラストはStratfordですが、
このKenmoor(だと思う)も同じような仕様なので
記念モデルにも何種類かラインナップがあったのでしょう。
当時の通常モデルが20~28ドル、Imperialが38ドル程度だったのに対し
超ロイヤルインペリアルは50ドルの値が付けられており
いかに特別なものであったかがうかがい知れます。

んで、そこから飛んで「Royal Imperial」が商標登録されるのが77年で
その中間の靴が見つからないことからも
記念モデルのリリースはあくまで限定的なもので、
後年になって正式なラインとしてスタートしたというのが
恐らく正解であろうと言われています。

とまあ、ここまでは受け売りばかりで
改めておめーが書くことでもねえだろうとか思われそうですが
ここからはあまり他では出てない情報。
今回のこれ、先日SUPER8SHOESさんで紹介されていたものと同じなんですが
SUPER8さんとこのはヒールが交換されてしまっていたので
オリジナルはどんなヒールが付いていたのか分かりませんでした。
が。
これにはオリジナルのヒールが付いておりました!
つーことでご紹介。
ドン。


IMG_1658.jpg


Vクリートが2つ付いてたんですね~。
2クリート仕様のImperialは海外オークションなんかで
ごくたまに見かけることはありましたが
この時代の超ロイヤルもそうだったと。
とりあえず、2つ付いてるやつはかなりレアだと考えていいと思います。
68年製というとうちのケンイチと同い年で、
ケンイチにはケン様特有のソールの木目プリントがあるのを確認済みなのですが
これには見当たりません。
経年による消失という可能性もありますが…
Stratfordのデッドのソールは単色塗りなんですが、
俺の靴画像アーカイブん中にこんなのもあったりして
正直これが当時の超ロイヤルなのか定かではないのですが
(何か革も薄そうだし、あまり古さが感じられないので…)
木目パターンの超ロイヤルが存在した可能性もあり、
正直よく分かりません。


IMG_1662.jpg


小窓が「Royal Imperial」ではなく
普通の「Imperial」なのもこの時代の特徴。


IMG_1661.jpg


革質は言わずもがな最高、ムッチムチです。
そして、俺の知るケン様に輪をかけて革が分厚いw
ブローグの穴は通常のImperialよりやや大きい印象。
出し縫いもすげー細かく、当時ならではの仕事が見て取れます。

とまあ、こんな感じで
今回は超ロイヤルインペリアルのレポートをさせて頂きました。
羽根や履き口の仕様さえ覚えておけば簡単に見分けが付くので
とりあえず「この仕様を見かけたら即ゲット」ということと、
この靴を13,800円(税抜)で販売していた
UNPLUGGEDには来札の際は是非お立ち寄りを」
ということを強調して今回はシメたいと思います。


こっからはオマケ。
同じく入荷していたそこそこスペシャルな
ミントコンディションのHANOVER IMPERIALなのですが


IMG_1663.jpg IMG_1664.jpg IMG_1666.jpg


デザイン的には全く一緒のこれ
インソックのロゴが違うんですよね~。
ソールも一緒で、年代は大差ないはずだし
キャンバスライナーの仕様も一緒だし。
ちょうどこの頃にロゴマークの変更があったのか?
そもそもHANOVERの年代判別は全く知識がないもので
詳しい方いらっしゃったらご教授下さいませ。


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この記事へのコメント
なおきさん、こんにちは。

超ロイヤル、いい名前ですね。
70年代末期からのものは、さしずめ並ロイヤルでしょうか(笑)

この超ロイヤル、何足か手に取ったことがありますが、
基本的には木目無しの単色ソールのようです。
いわゆるオークバークソールというんでしょうか、
かなり固く、単色ですが高級感たっぷりですね。
アーカイブの画像は70年代末期以降の並ロイヤルだとお思われます。

ハノーバー、情報少なくはっきりしたことは言えませんが、
50年代までのものは細身でHanoverと書かれた古そうなロゴだと思われます。
その後、インペリアルを始めたのが、フローシャイムとどちらが先かはっきりしないのですが、
もしかするとハノーバーの方が先であった可能性があると考えています。
同じ頃にコールハーンもインペリアルグレードというのを作ってますので、
当時の流行りだったんでしょうか。

ということで、50年代末期か60年代初めころにHanover Imperialが始まりますが、
UNPLUGGEDのロゴは初見です。
インソックの形が異なるようですので、特注なのか、
雰囲気的にはごく初期のものなのかもしれませんね。

その後L.B.Sheppard ラインが60年代末期から始まり、
74年クラークスに吸収されて終わりになるようです。
これ以降のロゴについては余り調べておりません・・・
クラークスは徐々にハノーバーブランドを廃止してボストニアン一本にして行き、
L.B.Sheppard がCrown windsorに受け継がれるのは衆知のことですね。
Posted by Mi at 2014.05.22 18:24 | 編集
60s R.I.についての詳細レポート、ありがとうございます。
やっぱり初期のものは気合が入ってますね。
ロイヤルの名に恥じないクオリティだと思います。

Hanover の年代判定ですが、少なくとも50sのペアには
製造年月日スタンプが打たれている個体があります。

場所は右靴のインナーファブリックの部分です。

Posted by europeanblend at 2014.05.24 06:24 | 編集
>Miさん
コメントありがとうございます。
ソール情報ありがとうございます!そして自分も結構前にこれのデッドをオークションで見ていたことを思い出しましたw 確かにプリントは無しでしたね。
やっぱりこの画像は新し目のモデルなんですかね。
となると、後年のモデルでもアッパーの仕様が超ロイヤルと同様のものがあったということになるのかな…?
そして、Hanoverについての様々な情報ありがとうございます。
自分はボストニアンとの繋がりすら知りませんでした…w
ということはCrown Windsorというのは大分新しい時代の高級ラインなんですねぇ。
このロゴは検索でもほとんど出てこないので、インペリアル発足時のわずかな期間だけ使われた…みたいな解釈が妥当でしょうかね。特注の可能性も無きにしもあらずですが…。

>europeanblendさん
コメントありがとうございます。
これ本当いい靴だったんですよ。いつか自分サイズが見つかるといいなぁ…。
そしてHanover、そんなはっきりと判別できる個体があるんですね。
逆に言えばそれ以降ははっきりした基準はない感じなのでしょうかね。まあこのインペリアルに関して言えば60s近辺だとは思うのですが…。
Posted by なおき at 2014.05.24 11:49 | 編集
はじめまして。marumonoと申します。

いつも楽しく読ませていただいています。
古靴にはまってまだ1年未満のため、なおきさんのブログをはじめとして先人の方々から勝手に勉強させていただいています。

超ロイヤル、かやメモのかたに届いて良かったですね。彼くらいの年から古靴の魅力に気づいていればもっといい靴をたくさん手に入れられていたらと思うと残念です。それもローコストで。

さて、HanoverのImperialですが僕もつい最近見たことの無い、これと同じロゴに惹かれて手に入れたものがあります。
Webで結構調べたのですが、このロゴ本当に情報が無くて何が違うかはわかりませんでした。

まだ初心者ですがブログにアップさせていただきました。よろしければご覧ください。

今後とも読ませていただきたいと思います。
Posted by marumono at 2014.05.31 10:12 | 編集
marumonoさん、コメントありがとうございます。
いやはや、こんな自分が先人とか呼ばれると恐れ多くてどうしたものやら…
中途半端なブログですがどうぞよろしくお願い致します。

そして、ブログ読ませて頂きました。
Hanover Imperial、格好良いですね!
自分もこれ以外にはどこかの古着屋のページで一回くらいしか見たことのないロゴで、全く詳細は分からないのですが、レアであることには間違いないと思います。大切になさって下さいませ。
これからも更新を楽しみにしております。
Posted by なおき at 2014.05.31 22:47 | 編集
お久しぶりです。
昔アーカイブした超ロイヤルインペリアルのブックマーク、整理していたら発見しました。
AH、1967年のレシート付き、価格は55ドル+税、CONCORDでした。
http://archive.today/rDEu
Posted by べじたん at 2014.07.02 00:49 | 編集
>べじたんさん
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
そしてすごい情報ありがとうございます!
もしよろしければこの情報を使ってもう一つ記事を書かせて頂きたいのですが、このリンクは使用してもよいものでしょうか?
それと、べじたんさんのブログもここからリンクをさせて頂きたいのですが、ご了承頂けますか?
Posted by なおき at 2014.07.02 08:34 | 編集
もちろん、構いませんよ。
Posted by べじたん at 2014.07.02 20:16 | 編集
ありがとうございます!
早速編集させて頂きます。
また何かございましたら是非ご教示お願い致します。
Posted by なおき at 2014.07.02 23:03 | 編集
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